アーティストや芸人などの熱狂的なファンの中には、まれに「痛いファン=痛ファン」が存在します。
特に近年はお笑い芸人のファンに「痛いファン」が多いとされ、芸人たちの中でも「あの芸人のファンは痛い」
行き過ぎた行動や痛い発言などが理由でそう指摘されることが多いようですが、具体的に「痛いファン」とはどんな特徴があるのでしょうか?
この記事では、「痛いファン」の意味は特徴、痛いファンが多いお笑い芸人コンビなどを紹介させていただきます。
「痛ファン」とは?意味や特徴を解説
アーティストや芸人などの熱狂的なファンの中に一定数存在するとされている「痛ファン」。
文字通り「痛いファン」のことを指す言葉です。
「やらかし(やらかしファン)」という呼び方をされることもあります。
(アイドルの私生活に侵害して、過激なストーカー行為を繰り返すレベルのファンは「サセン」と呼ばれることもあります。)
何が「痛い」のかについて決まった定義はありませんが、特徴としては
- 非常識な行動・行き過ぎた行動が目立つ
- 他人に迷惑をかける
- 思想や発信が気持ち悪い
- ファン対象について盲信的すぎる
などが挙げられます。
昔は「痛いファン」や「やらかし」と言ったらアーティストやアイドルのファンというイメージでしたが、近年ではお笑い芸人やスポーツ選手のファンにもその存在が目立ってきています。
芸人界では、ネタではなく顔などのビジュアルでファンになってブームが過ぎると一斉に去ってしまうような女性ファンを「ワーキャー」と表すこともあります。
「痛いファン」と「ワーキャー」は同義ではありませんが、似た部類にであるとも言えます。
芸人界の痛いファンは女性が多めのようです。
具体的な行動としては、
- 過剰な出待ちやつきまとい
- 劇場で推しの出番が終わるとすぐに帰る
- 生配信で配慮のないコメント連投
- 賞レースで推しが負けると暴言連発
- 他の芸人を下げる発言が多い
などが挙げられます。
リアルだけでなく、SNSや動画系のコメント欄でも暴れます。
推しのコンビを応援するにとどまらず、他の芸人に失礼な行動を取ったり、迷惑をかけてしまう方が多いです。
「痛いファン」が多いお笑い芸人コンビまとめ
①ラーメンズ
引用:YouTube
2000年台に「アート系」、「知的」、「演劇的」、「不条理」と形容されるコントで劇場を中心に活動していたラーメンズ。
サブカル女子から多くの支持を得て、カルト的人気を誇っていたコンビです。
他の芸人とは一線を隠した世界観を持つコンビだったこともあり、ファンの中でも「ラーメンズは他とは違う」という意識が強いように見受けられました。
特に、小林賢太郎さんを崇拝するファンは彼(彼ら)を神格化しがちで盲目な方が多いと言われています。
近年については、2020年に小林賢太郎が芸能活動を引退し、ラーメンズの活動は終了しているためファンの存在も目立たなくなってきました。
ただ、いまだにコント芸人にファンが増えてくると「近い将来ラーメンズ化しそう…」と言われるなど、痛いファンがいる芸人の代表格として語られている別格の存在です。
②金属バット
引用:ch FILES
ラーメンズが活動していない今、痛いファンが多い代表とも言えるのが金属バットです。
ファンネームは「キャンディホイップ」というお二人の風貌からは考えらえないネーミング。
2018年〜2022年の『M-1グランプリ』ではセミファイナリストになっている実力派コンビで、独特のキャラクターで女性ファンが多くついています。
ラストイヤーまでM-1の決勝進出の壁が越えられませんでしたが、その際にはファンがこぞってM-1の結果発表後には審査方法や審査員に苦言を呈するなどの行動が見受けられました。
他の芸人さんの出番中に金属バットのあげるコメントや、他の芸人さんを落とすコメントが連投されることも珍しくありません。
また、劇場では金属バットの出待ち目的のファンたちが他の芸人の出番になると一斉に退出をしたというエピソードも。
金属バットご本人たちもファンが痛いと感じているようで、小林さんはX(Twitter)で自分達のファンについてこんなコメントを投稿されたことがあります。
出待ちのために途中退席はカスすぎよ。誰も嬉しくないよ。もう見に来ないでね。
— 金属バット小林 (@kinzokubatKB) December 28, 2019
これ以上イタい事してたら友保坊主にさせるよ顔ファン共め
— 金属バット小林 (@kinzokubatKB) December 28, 2019
相方の友保さんも「自分がバカにしてた芸人になってしまって恥ずかしい」という趣旨の発言をされています。
他の芸人が「痛いファンが多いコンビ」として名前をあげることもあり、ワーキャーの多さは自他ともに認めるものとなっているようです。
③ランジャタイ
引用:グレープカンパニー
個性的な世界観のネタで一気にブレイクしたランジャタイ。
地下芸人出身でお笑い好きの女性を中心にカリスマ的な人気を誇っています。
ランジャタイのネタは正統派とは真逆の破天荒なスタイルで「イリュージョン漫才」とも称されています。
彼らを神格化しているファンも多いのですが、「ランジャタイという変わったコンビを好きな自分が好き」という方も目立っています。
また、ランジャタイのファンは「彼らを優しく見守っている私」が強い方も多く、過去には国崎さんのファンがモグライターの芝大輔さんに「「国ちゃんをよろしくお願いします」と謎目線の挨拶→芝さんがなんとも言えない表情になっていた、というエピソードなども存在します。
④アキナ牛シュタイン
吉本興業所属のお笑いコンビ、アキナ・和牛・アインシュタイン3組からなるユニット「アキナ牛シュタイン」。
3組とも実力派の漫才師ではありますが、いずれも女性ファンが多いコンビで、同時にワーキャー・痛いファンも多いとされています。
特に痛いファンが多いとされている和牛のファンネームは「仔牛ちゃん」。
M-1の動画や劇場の生配信では、他の芸人さんの出番に「和牛まだー?」とか「和牛の方が面白い」などのコメントが連投されるなど眉をひそめたくなる行動が目立っています。
⑤ニューヨーク
引用:吉本興業
2021年から3年連続で好きな芸人ランキング1位に輝いているニューヨーク。
長年不動の人気を誇っているサンドウィッチマンを抑えてV3を獲得していますが、世間では「なぜ?」「どこが人気なの?」という声が多くあがっています。
ブラックなネタで好き嫌いが分かれやすいとされていますが、ファンの結束力は強く人気投票でもその力を見せた模様です。
⑥その他
上記に挙げた芸人以外に、痛いファンが多いとされているコンビ・芸人がこちら。
- ミキ
- ぺこぱ
- マユリカ
- 真空ジェシカ
- Aマッソ
- ハライチ(岩井)
- 霜降り明星(粗品)
- かまいたち(濱家)
- お見送り芸人しんいち
人気のコンビばかりですが、SNS上でも「ファンが痛い」という声が多かった方々をピックアップしました。
痛いファンがつきやすい芸人の特徴ですが、
- ビジュアルが比較的良い
- 若くして実力がある
- 個性的な世界観や尖ったネタ
このいずれかに該当することが多いようです。
応援している自分に思わず酔ってしまうような、普通とは違った魅力がある方には痛いファンがつきやすいのですね。
まとめ:痛いファンの思考や行動パターン
痛いファンが多いコンビや、その特徴について紹介させていただきました。
売れているコンビについては、事務所の押し出し方などにも問題があることが多いので一定数変なファンがついてしまうのは納得できます。
ただ、痛いファンが多いのは必ずしもテレビで爆売れしているコンビではなく、地下や劇場で地道に活動されているコンビも多いものです。
あまり売れていないコンビについている痛いファンの思考・行動パターンを見てみると、
最初は推しコンビを中心に劇場メンバーを箱推しする→推しコンビ以外の芸人が売れ始める→推しコンビがなかなか人気にならず他に当たり散らかす
といった流れが多いようでした。
ただ純粋な気持ちで応援しているなら何も問題はありませんが、芸人さんご本人や他の芸人さん、出演番組などの運営側に迷惑がかかってしまうのは見ていても気持ちが良いものではありません。
推しの芸人さんが悲しむことのないよう、推し方についても注意していきたいものですね。